もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


私は涙が止まらない。

生徒の列の一番後ろに立ち、床にボロボロと涙の雫を落としている。



でも、なぜかな?

泣いているのは、私だけじゃないんです。


たくさんの女子達が、苦しそうに泣いていて。

男子たちも、辛そうに顔をゆがめていている。




講堂から逃げ出そう。

そう思った私。

ステージに背を向ける。


その時スピーカーから、はじけるような綾芽さんの声が飛んできた。




「私も琉希君と同じワンコ獣人で~す。耳もしっぽも真っ白で一緒なんだよ。これって運命の相手で決定だよね~」




あれ?


今……綾芽さん……

とんでもない暴露発言をしたような……



ミルキー様がワンコ獣人だって……



そのことはミルキー様が、中学の入学当時から必死に隠していることなんですよ!!

< 125 / 269 >

この作品をシェア

pagetop