もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
私は涙が止まらない。
生徒の列の一番後ろに立ち、床にボロボロと涙の雫を落としている。
でも、なぜかな?
泣いているのは、私だけじゃないんです。
たくさんの女子達が、苦しそうに泣いていて。
男子たちも、辛そうに顔をゆがめていている。
講堂から逃げ出そう。
そう思った私。
ステージに背を向ける。
その時スピーカーから、はじけるような綾芽さんの声が飛んできた。
「私も琉希君と同じワンコ獣人で~す。耳もしっぽも真っ白で一緒なんだよ。これって運命の相手で決定だよね~」
あれ?
今……綾芽さん……
とんでもない暴露発言をしたような……
ミルキー様がワンコ獣人だって……
そのことはミルキー様が、中学の入学当時から必死に隠していることなんですよ!!