もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


思い出すだけでも、怖くて身震いをしてしまう。

休み時間が来ないでくれたらいいのに。

授業中に、そう願ってしまうことも多々あります。




椅子に座り机に頬杖をつく、ゆら君。

長い前髪から片目だけだし、冷たい瞳を私に突き刺した。



「転入生に言えばいいのに」


「えっ? 何をですか?」


「親友じゃない。オマエなんか嫌いだ。バカ犬、お前こそ消えろ!って」



ひぃえぇぇぇ~


ゆら君って、心を持たない無気力ロボット男子だと思っていましたが……

怒りの感情を宿すと、目が鋭くなってしまうんですね。


私は座ったまま、ゆら君に体を近づけ口元を手で隠す。

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