もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
「いっ、、、言えませんよ。綾芽さんは、月見財閥に嫁ぐ人なんですよ」
それに私……
「消えて欲しいなんて……思っていませんし……」
――ミルキー様に愛されて羨ましい。
――私の前では、ミルキー様との甘い日々を語らないでいただきたい。
そう願っていますが……。
「副会長は良い人すぎ」
ゆら君は呆れたように、溜息を吐くと
「約束して」
長い前髪を耳にかけながら、真剣な顔で私を見つめてきた。
いつも髪で隠れているゆら君の瞳。
まともに顔全体を確認したのは初めてで。
――こんなに綺麗な顔をしていたんだ。
女子と間違われそうなほど中性的な美人顔から、目が離せられない。