もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
私はドアの方に進む。
ミルキー様と綾芽さんの前まで来ると、良い子ちゃん顔で微笑んだ。
「ミルキー様、今すぐ綾芽さんと帰宅されたらどうですか?」
「えっ?」
「お二人の婚約披露パーティーも、迫っていることですし。準備することがたくさんありますよね? そちらを優先してください」
「でも、生徒会選挙のことは……」
「先生も相談に乗ってくださると思いますし。生徒会のことは、副会長の私が何とかしますから」
だから……
だから……
お願いします!
私の笑顔が崩れないうちに。
涙がこぼれないうちに。
ミルキー様と綾芽さんは、私の視界からいなくなってください。