もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない



私はドアの方に進む。

ミルキー様と綾芽さんの前まで来ると、良い子ちゃん顔で微笑んだ。



「ミルキー様、今すぐ綾芽さんと帰宅されたらどうですか?」


「えっ?」


「お二人の婚約披露パーティーも、迫っていることですし。準備することがたくさんありますよね? そちらを優先してください」


「でも、生徒会選挙のことは……」


「先生も相談に乗ってくださると思いますし。生徒会のことは、副会長の私が何とかしますから」




だから……

だから……

お願いします!



私の笑顔が崩れないうちに。

涙がこぼれないうちに。

ミルキー様と綾芽さんは、私の視界からいなくなってください。


< 157 / 269 >

この作品をシェア

pagetop