もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


人に弱みを見せるのが、大嫌いな美記ちゃん。

泣くところなんて初めて見ました。

私が何か、してしまったのでしょうか?



「なんで抜けちゃうのよ!」



美記ちゃんが涙を飛ばしながら、私の両肩に手を置いた。



「何のこと……ですか?」


「生徒会だよ、生徒会!」



声を荒らげ、私の肩をゆすってきます。



生徒会を抜けた理由が聞きたいんですか?

それはですね……



「綾芽さんが傷つくと思ったからです……ミルキー様のことが大好きな私が……そばにいたら……」


「生徒会は仕事でしょ! そんなこと気にしなくてもいいでしょ!」


「そう言われても……」


「わかってるよ。 海花が人の気持ちばっかり大事にしちゃう子だってこと。でもね、見ている私も辛いの。だからつい言いたくなっちゃうの。心配なの! ほんとしんどいんだから!」


< 174 / 269 >

この作品をシェア

pagetop