もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


ひぃあい?

ビビビ…ビックリしたんですが……



「あぁ~、大声出したらすっきりした~」


急ににんまりと、私に微笑んできて。

美記ちゃんのくるくる変わる表情に、私はついていけません。




「ねぇ、海花」



ヤンキー感が混ざった、優しい声。



「ちゃんと伝えてよ、海花の気持ち。醜い感情? 遠慮すんな。なんだって来いだよ!」


「……」


「だって私は、海花のことが大好きなんだからね」



私の頬を両手で挟み、ニヒヒと美記ちゃんは八重歯を光らせている。


涙を流す私の肩に、コトンと顔を乗せると


「私が一番、海花と一緒に生徒会をやりたかったんだから。ミルキーよりも、私の方がその思いが強すぎるんだから。そこんとこ、ちゃんとわかって」


陽だまりみたいな、穏やかな声をこぼした。



美記ちゃんから伝わってくる、熱い思い。

私のことを大事に思ってくれているのが、痛いほどわかる。


嬉しすぎて涙が止まらない私。

美記ちゃんのおでこがくっつく肩を、ヒックヒックと跳ね上げてしまう。

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