もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


「美記さん、いるんでしょ?」


「バレてたか」


ドアの外にいた美記さんが、部屋の中に入ってきた。


「海花、寝ちゃったんだね」と、海花の寝顔を見てにんまり微笑んでいる。


「俺のしっぽで催眠術にかかっちゃうって、どれだけ純粋なんだろうね」


「ミルキー、いいの?」


「なにが?」


「海花、勘違いしてるよ。ミルキーが綾芽さんのことを大好きだって」


「綾芽さんのウソ、なんで信じちゃうかなぁ。でももういいよ。どうせ俺は、海花とは結ばれないからね」


「海花や海花の家族のことでお父さんに脅されているから、綾芽さんとの婚約したんでしょ? それがなかったらどうしてた?」


「そうだなぁ。家を捨ててただろうね」


「金持ち御曹司じゃなくなっちゃうけど」
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