もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
なんでミルキー様は、自信がなさそうに瞳を陰らせているんだろう。
ミルキー様のお父様に、家を継ぐことで何か言われたのかな?
それなら私が、ミルキー様を励ましてあげなければ。
私はミルキー様の瞳をじっと見つめる。
強い意志を込めて。
私の言葉が、思いが、すべてミルキー様に伝わって欲しくて。
「人はみんなぞれぞれ、尊敬するところがあります。でもミルキー様は次元が違っていて……。頑張り屋で、誰にでも優しくて、生徒一人一人と向き合おうと努力なさっていて……メイドの私のことも気遣ってくれて……それから……」
「ぷっ」
ミルキー様が噴き出した。
「もう、そのくらいでいいよ」って、わき腹を押さえながら。
私は普段より頑固な瞳を、ミルキー様に向ける。