もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


「ミルキー様の良さは、語りつくせないくらいたくさんあるんです。感謝したい過去ももっともっとあって……幼稚園の年少さんの時に、公園の滑り台で……」


「10年以上も前の話を始めちゃった?」


「私が滑り台のを滑ろうとしたら、靴が脱げちゃって。靴だけが滑り台をシューって行っちゃって。
 ミルキー様が滑り台の上まで、靴を届けに来てくださったんですよね。あの時はありがとうございます」


「そんな小さいことまで俺に感謝を伝えだしたら、時間がいくらあっても足りないよ」


「幼稚園に入る前の冬の日に、私が手袋を……」


「もっと時がさかのぼっちゃたし。アハハ~。海花、本当にもういいから~」



はっ!

やってしまいました。

また出ちゃいました。

ミルキー様への思いを、時と場所を考えずに伝えてしまう自我が。


もういいって言われたときに、口を閉じなければいけなかったですよね? 

反省です。猛反省。




私の心が闇に落ちる。

さらにミルキー様に嫌われてしまったのでは?


ご主人様愛が強すぎる私。

こんなことで、簡単に落ちこんでしまうんだ。


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