もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
現実を瞳に映してしまった私。
その瞬間から、私の五感がフル稼働。
ミルキー様の手のひらの温度。
指の感触。バニラのようなミルキー様の甘い匂い。
私の胸キュン神経が、刺激を楽しみ始めてしまいました。
もうこうなったら、平常心は保っていられません。
大好きな人を異性として意識し始めてしまい……
目玉がグルグル、頭もフラフラ状態に。
「ミミ…ミミミミ……ミルキー……様……」
「急にどうしたの? 俺の後ろに幽霊でもいる?」
「てて……ててて……」
「天狗? 実在しないよね?」
違うんです!
「ミルキー様の……手が……」
「俺の手?」
「手が……手が……」
ん?と、首を傾げたミルキー様。
視線をゆっくりと下げていく。
ミルキー様は、掴んでいる私の手首あたりを凝視。
真顔で天井を仰いだと思ったら。
もう一度私の手首に視線を突き刺して……
「うっうわっ!! ごごっ…ごごごご…ごめんね!」
飛び跳ねながら、思い切り驚いた。
見事なオーバーリアクション。
私の手首から手を離し、焦りながら両手を広げている。