もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない


「俺もペットを飼うなら、海花みたいなワンちゃんがいいな」

「えっ?」



驚き顔の海花と目が合う。

ここぞとばかりに、俺はハチミツ並みの蜜甘スマイルでニコッ。



「可愛がりたいんだよ海花を。獣人の俺なんかの隣にいてくれて、俺を助けてくれて、俺を癒してくれる。海花には、感謝したいことだらけだからね」


「そっ、そんな感謝だなんて。いつも私を助けてくれるのはミルキー様で。ミルキー様のモフモフに、私はいつも癒しをいただいていますから」


「海花が犬だったら、キョトン顔でお目目が真ん丸なトイプーかな?」


「私が……愛らしすぎて人間を虜にしてしまう……あのトイプードル? ありえません、ありえません!」


「学園の生徒たちに聞いても、みんな納得してくれると思うけど」


「ミルキー様、視力は大丈夫ですか? まさか目が悪すぎて、私の顔の輪郭がアメーバみたいになみなみに見えているんじゃ……」

< 62 / 269 >

この作品をシェア

pagetop