もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
海花に微笑む俺。
小ぶりで可愛い海花の唇に、人差し指を押し当てる。
「自分のことを、可愛くないって言っちゃダ~メ」
「ですが……」
「俺が可愛いって言ってるんだよ。ご主人様の言葉は、信じなきゃでしょ?」
俺は優雅に、ウインクを飛ばす。
海花は慌てた様にうつむき、頬に垂れる髪を指でこすり合わせている。
ふふふ。
相変わらず、自虐的で自己評価の低いお姫様なんだから。
そこも含めて、大好きなんだけどね。
「海花が俺のペットだったら、死ぬまで可愛がってあげるのになぁ」
ふいに口からこぼれた俺の本心。
恥ずかしさと戦うようにうつむいている海花の耳には、届いていない。