もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
もふキュン催眠術
☆琉希side☆
*
*
*
次の朝。自分の部屋で。
シワ一つない制服に袖を通した俺。
鏡の前に立ち、登校前の全身チェック。
寝癖放置なんて、もってのほかだからね。
朝起きてすぐに、髪のセットは終わらせているんだけど……
ここで最後の仕上げ。
ヘアスプレーを、俺のゆるふわ髪に吹きかける。
海花好みの優しい王子様ヘアが、夜までキープできるように。
自分の全身に合格点が出たら、俺はカバンを持って部屋の外へ。
学園まで車で送ってもらうため、敷地内にある駐車場まで歩く。
花々が生き生きと咲き誇る、色とりどりのガーデン。
海花が毎日、心を込めて手入れをしてくれているおかげだね。
一輪一輪、花びらを撫でて回りたいくらいだよ。
海花からの愛情をたっぷ受けて、ずるいなぁ~。
でも君たちが綺麗に咲くと、海花が天使みたいに微笑むんだ。
だから今日も、頑張って咲いてね。
そんな嫉妬を込めたメッセージを、花たちに吹きかけながら。