もふかわ生徒会長は、求愛コントロールができない
「美記さんが送ってくれた動画を見て、俺が取り乱したのが原因でしょ? 俺はもう落ち着いたから、海花もリラックスしてくれないかな?」
ゆったり話すミルキー様。
声までミルクキャンディーみたいに甘々だ。
「せっかく海花と一緒にいられるのに。お互いアタフタしていたら、時間がもったいないなって思うんだ」
横に並ぶように、車のシートに座る私とミルキー様。
上半身をひねり、お互い顔を合わせている。
その時、ミルキー様の指が伸びてきた。
長くて透明感のある、人差し指。
私の頬に沈み込んだかと思うと、ミルキー様はとろけるような笑顔を私に向けてくれた。
「いいよ。海花のお願い、叶えてあげる」
「でも……」
恥ずかしすぎて、できないのでは……
「いつも俺のために、海花は頑張ってくれているからね。たまには俺から、お礼をさせてよ」