君にかける魔法
「あー、大丈夫だよ。こう見えてボクシングやったことあるんだから!」
「そ、それ、逆に殴るのダメなのでは…」
「正・当・防・衛☆」
茶目っ気があるような感じで言っているが、内容は恐ろしい。
ナツキはどこかのアイドルのようにピースして、にっこり笑った。
そして急に不安気な顔をする。
少し俯きながら、ナツキは話す。
「私、あの人言ってたことさ、ずっと気がかりで。」
体を私の方に向け、正座の体制で少し私の前に近づく。
目の前で深呼吸をしている。
「最初はさ、ただ推しに似てるからって理由で、モモのこと追いかけてた。」
ーーーーー
高校1年・春
私、星川奈月はチア部のコーチにスカウトされて、この高校に入ろうと決めた。
自分で言うのもアレだけど、運動神経が良い。
中学は体操をやっていたけど、1人だけ目立ちすぎた。悪いほうじゃなくてね。
表情が豊かすぎる。
ジャンプが高すぎる。
動きのニュアンスが違う、浮いてる。
出来が良すぎたんだ。
そんな時、公園でたまたま次の大会の振り付けを踊ってたらコーチがスカウトしてくれた。
こんな漫画みたいなことある?ってびっくりした。
「そ、それ、逆に殴るのダメなのでは…」
「正・当・防・衛☆」
茶目っ気があるような感じで言っているが、内容は恐ろしい。
ナツキはどこかのアイドルのようにピースして、にっこり笑った。
そして急に不安気な顔をする。
少し俯きながら、ナツキは話す。
「私、あの人言ってたことさ、ずっと気がかりで。」
体を私の方に向け、正座の体制で少し私の前に近づく。
目の前で深呼吸をしている。
「最初はさ、ただ推しに似てるからって理由で、モモのこと追いかけてた。」
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高校1年・春
私、星川奈月はチア部のコーチにスカウトされて、この高校に入ろうと決めた。
自分で言うのもアレだけど、運動神経が良い。
中学は体操をやっていたけど、1人だけ目立ちすぎた。悪いほうじゃなくてね。
表情が豊かすぎる。
ジャンプが高すぎる。
動きのニュアンスが違う、浮いてる。
出来が良すぎたんだ。
そんな時、公園でたまたま次の大会の振り付けを踊ってたらコーチがスカウトしてくれた。
こんな漫画みたいなことある?ってびっくりした。