君にかける魔法
「起きたわねー」
「お姉ちゃんに起こさないでって言っといたから!」
モモは「ありがと…」と小さな声で呟くと、少し目をうるませた。
「私、バカだなぁ…」
なんでそんなこというの?
すごく苦しんでいるってことは分かるのに、なぜかその先に踏み込んでは行けないような感じがしてしまった。
学校が終わると、直ぐにモモは教室を出ていった。
あまりにも早くて違和感しか感じなかった。
「クルミ。」
「どうしたの?」
私は勢いよくリュックを背負った。
「クルミ、私行ってくる」
「は!?え、」
「ヒーローしてくる!」
私は走った。
クルミは去り際に「しょうがないな」って感じの顔をしてた。
遊びに行くのは今度埋め合わせさせて!
モモの家は知ってる。
道はこっちだ……
ガシャン!!
もの音が聞こえた。
何か割れるみたいな音。
嫌な予感がして、音がした方に近づいていく。
角を曲がると、見た事のある男の人。
その目の前には怯えているモモの姿があった。
「ひどーい。女の子泣かせるなんてー」
こいつのせいで、モモが苦しんでるのか。
「この子泣かせるなんて許せないんだけど。」
こいつの態度、
声、
顔を見るだけで腹立たしい。
やばい…
「レズかよ。気持ち悪っ、」
私は気づくとその男の顔面を殴ってた。
あ、多分少し顎折れた?
男は血を流したままどっかに逃げていった。
モモの方を振り返ると、自力で立てなくなっていて体が震えていた。
私はゆっくり、ゆっくり歩きながらモモを家まで送り届けた。
「お姉ちゃんに起こさないでって言っといたから!」
モモは「ありがと…」と小さな声で呟くと、少し目をうるませた。
「私、バカだなぁ…」
なんでそんなこというの?
すごく苦しんでいるってことは分かるのに、なぜかその先に踏み込んでは行けないような感じがしてしまった。
学校が終わると、直ぐにモモは教室を出ていった。
あまりにも早くて違和感しか感じなかった。
「クルミ。」
「どうしたの?」
私は勢いよくリュックを背負った。
「クルミ、私行ってくる」
「は!?え、」
「ヒーローしてくる!」
私は走った。
クルミは去り際に「しょうがないな」って感じの顔をしてた。
遊びに行くのは今度埋め合わせさせて!
モモの家は知ってる。
道はこっちだ……
ガシャン!!
もの音が聞こえた。
何か割れるみたいな音。
嫌な予感がして、音がした方に近づいていく。
角を曲がると、見た事のある男の人。
その目の前には怯えているモモの姿があった。
「ひどーい。女の子泣かせるなんてー」
こいつのせいで、モモが苦しんでるのか。
「この子泣かせるなんて許せないんだけど。」
こいつの態度、
声、
顔を見るだけで腹立たしい。
やばい…
「レズかよ。気持ち悪っ、」
私は気づくとその男の顔面を殴ってた。
あ、多分少し顎折れた?
男は血を流したままどっかに逃げていった。
モモの方を振り返ると、自力で立てなくなっていて体が震えていた。
私はゆっくり、ゆっくり歩きながらモモを家まで送り届けた。