君にかける魔法
「最初から私が悪かったんだ。」
「どういうこと、、だってっ、…」
『クルミちゃんと熊沢君が二人で会ってた、顔だって顎クイしてたせいもあるけど、キスしそうな距離だった』なんて言い返したかったけれど、言葉に詰まった。
ナツキとクルミちゃんを知らない人は学校には少ないだろう。
私だって知っていた。
1年生ながら先輩を差し置いてチア部の大会メンバーに選出された逸材の2トップ。
仲が良いことは二人を見ていればわかるし、信頼関係も持ち合わせているように見える。
そんな二人の仲を壊したくない。
原因は熊沢君にあると私は思っていた。
「ダメだ…セイヤは全部分かってた」
「…どういうこと」
首を横に振る。
私はなんの事なのかさっぱり分からなかった。
「セイヤの時間を無駄にしたのは私。…私が私自身に向き合わなきゃって…」
「そんなに自分を責めないでよ、頑張ったね…」
私はもう一度強く強く抱きしめた。
私の背中にもナツキの腕が回るのを感じる。
ナツキの泣き声が耳元に響いてくる。
人を好きになるって、本気で恋をしてたんだろうな。
凄いよ、ナツキ…
「私の恋は…叶わない」
ボソッとナツキはそう呟いた。
その真意を今の私は分からなかった。
「どういうこと、、だってっ、…」
『クルミちゃんと熊沢君が二人で会ってた、顔だって顎クイしてたせいもあるけど、キスしそうな距離だった』なんて言い返したかったけれど、言葉に詰まった。
ナツキとクルミちゃんを知らない人は学校には少ないだろう。
私だって知っていた。
1年生ながら先輩を差し置いてチア部の大会メンバーに選出された逸材の2トップ。
仲が良いことは二人を見ていればわかるし、信頼関係も持ち合わせているように見える。
そんな二人の仲を壊したくない。
原因は熊沢君にあると私は思っていた。
「ダメだ…セイヤは全部分かってた」
「…どういうこと」
首を横に振る。
私はなんの事なのかさっぱり分からなかった。
「セイヤの時間を無駄にしたのは私。…私が私自身に向き合わなきゃって…」
「そんなに自分を責めないでよ、頑張ったね…」
私はもう一度強く強く抱きしめた。
私の背中にもナツキの腕が回るのを感じる。
ナツキの泣き声が耳元に響いてくる。
人を好きになるって、本気で恋をしてたんだろうな。
凄いよ、ナツキ…
「私の恋は…叶わない」
ボソッとナツキはそう呟いた。
その真意を今の私は分からなかった。