君にかける魔法
「お友達に悪いことしちゃったね」
「大丈夫ですよ、友達多い子なので」
ナツキの行動にありがたく思いつつ、青葉さんと2人で回ることにした。

服はこの後も当番があるのでそのままたなのは仕方がないが、うさぎの耳は恥ずかしすぎてさすがに外した。

「付けたままでいいんじゃない?」

私が手に持っていたカチューシャを手に取り、すっと私の頭に青葉さんは着ける。

「可愛いうさぎさんだね」
「ぁっ…」

変な声が出た。
可愛いなんて本当に言われ慣れてなくてかわすことが出来ない。
顔近っ!

2人で並んで歩きながら校内を回る。
あちらこちらにカップルが見える。
ただの会話だけでこんなにあたふたしているのなんて、きっと私くらいだ。
自然とみんな楽しんでる。

その後、校内を見て回った。
次の当番の時間があるのでササッと見て青葉さんとはお別れだ。
クレープを奢ってくれた。

「ここ座ろうか。」

外だけの日陰になっている部分。
小さいイスが置かれてあったので座った。

緊張しすぎてあまり何を話したか記憶にない。
バイトの時はこんなことないのにな…

頭がぐるぐるしてクレープを食べる手が進まない。

「ソノ、今日調子悪い?」
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