君にかける魔法
クルミちゃんの体制が少しふらついてきて、私は咄嗟に受け止めた。
「あの時、一番輝いてたよ」
きっとあのステージを見た人は全員思ってる。
容姿だけではない、
"藤堂くるみ" という一人の人間がとっても輝いてた。
素直な気持ちを伝えると、くるみちゃんは涙を浮かべながら顔を上げた。
「私、振られたの」
「あっ……」
スミカちゃんが言っていた。
"ナツキが好き"って。
クルミちゃんは伝えたんだ、気持ちを。
「あなたに嫉妬してた。私よりすぐ距離を縮めて、仲良くなって。私はこんなに近くにいるのに、ってね。」
腕を掴んでいた手の力がスっと抜け、元の位置に戻る。
「嫉妬なんか何も意味がなかった。…伝えたらすっきりしたの。……」
クルミちゃんの表情が少しずつ明るくなっていく。
「きっと、素直に相手に気持ちを伝えられるあなただからこそ、…なのかもね。」
クルミちゃんは右手をずっと私の前に出す。
「私、もっと仲良くなりたい。……"モモ"と。」
初めて呼び捨てで呼んでくれた。
私はその右手をそっと掴む。
晴れやかな彼女の顔を見て、私まで笑顔になる。
「私も"クルミ"ともっと仲良くなりたい。」
「あの時、一番輝いてたよ」
きっとあのステージを見た人は全員思ってる。
容姿だけではない、
"藤堂くるみ" という一人の人間がとっても輝いてた。
素直な気持ちを伝えると、くるみちゃんは涙を浮かべながら顔を上げた。
「私、振られたの」
「あっ……」
スミカちゃんが言っていた。
"ナツキが好き"って。
クルミちゃんは伝えたんだ、気持ちを。
「あなたに嫉妬してた。私よりすぐ距離を縮めて、仲良くなって。私はこんなに近くにいるのに、ってね。」
腕を掴んでいた手の力がスっと抜け、元の位置に戻る。
「嫉妬なんか何も意味がなかった。…伝えたらすっきりしたの。……」
クルミちゃんの表情が少しずつ明るくなっていく。
「きっと、素直に相手に気持ちを伝えられるあなただからこそ、…なのかもね。」
クルミちゃんは右手をずっと私の前に出す。
「私、もっと仲良くなりたい。……"モモ"と。」
初めて呼び捨てで呼んでくれた。
私はその右手をそっと掴む。
晴れやかな彼女の顔を見て、私まで笑顔になる。
「私も"クルミ"ともっと仲良くなりたい。」