君にかける魔法
ミコは愛嬌がある。
私と違って可愛く、性格も明るく、同じクラスだったら目立つ方だと思う。
ミコのことは好きだけど、同じ高校に行かないと分かった時は少しだけ安心してしまった。
昔から比べられることが多かったし、双子だから仕方がないことだけれども。

「モモ、少し手伝ってくれる?」
「はーい」

唯一自信があるとすれば、少しだけ人より器用なところ。
そのせいか、昔から料理等の手伝いは私がやっている。
料理に限らず、何か作業したり何かを作ったりしている時はそこに意識が集中できる。
そして仕上がった時、達成感がある。
そしてそれを喜んでくれる身近な人のおかげで私は存在価値を見いだすことができている。




夜ご飯を食べ、お風呂に入り、寝床に着く。
暗闇の中でyo○○beを開く。
メイク動画の更新をチェック。
(このオレンジのアイシャドウはハルカに似合いそう…、この塗り方はミコに似合いそうだな…あっ)
おすすめに表示されたURLをクリック。

『派手髪☆金髪必見!ハーフメイク!』

そういえば、金髪…と思い、動画を見る。
ハルカは黒髪、ミコはこげ茶色の髪の毛をしている。
金髪の子のメイクってしたことが無かったなぁ…特有の透明感が暗髪には無い感じがする。
誰か髪の毛染めないかな…

そんなことを思っていたら、寝てしまっていた。
< 7 / 154 >

この作品をシェア

pagetop