【改訂版】貴方は悪役令嬢ですよね? ─彼女が微笑んだら─
3【第2王子】シャルル
その、変な平民女の話を僕にして来たのは。
兄上リシャールの将来の側近、ドミニク・フランソワだった。
「教科書を破かれた、とか。
噴水に落とされた、とか。
階段から突き落とされた、も」
「……全部、有り得ない話でしょう。
どうして、それが噂になっているの?」
「面白いから、でしょうね」
……つまりは、皆は裏であの女を嗤っている、ってこと?
生徒会室で、だった。
兄上は父上の国王名代で、隣国に出ていて、学院を公欠していたのだ。
そろそろ2週間になる。
ドミニクは現状学業優先だから残ったけれど、護衛のアンドレは同じく公欠扱いで、兄上に付いて行った。
兄上の留守中は、来年生徒会長になる僕が代わりに生徒会に顔を出していた。
勿論、会長代理の仕事は副会長のドミニクに任せて、僕は余計な事はしないが
『顔出しして、大体の流れを掴んでおけよ』と、生徒会役員皆の了解を貰ってから兄上が言ったからだ。
この話をしているということは、当然兄上の婚約者のクロエ嬢はこの場に居ない。
兄上リシャールの将来の側近、ドミニク・フランソワだった。
「教科書を破かれた、とか。
噴水に落とされた、とか。
階段から突き落とされた、も」
「……全部、有り得ない話でしょう。
どうして、それが噂になっているの?」
「面白いから、でしょうね」
……つまりは、皆は裏であの女を嗤っている、ってこと?
生徒会室で、だった。
兄上は父上の国王名代で、隣国に出ていて、学院を公欠していたのだ。
そろそろ2週間になる。
ドミニクは現状学業優先だから残ったけれど、護衛のアンドレは同じく公欠扱いで、兄上に付いて行った。
兄上の留守中は、来年生徒会長になる僕が代わりに生徒会に顔を出していた。
勿論、会長代理の仕事は副会長のドミニクに任せて、僕は余計な事はしないが
『顔出しして、大体の流れを掴んでおけよ』と、生徒会役員皆の了解を貰ってから兄上が言ったからだ。
この話をしているということは、当然兄上の婚約者のクロエ嬢はこの場に居ない。