魔界の王子様は、可愛いものがお好き!
シャルロッテとカール
それは、確かにシャルロッテさんとカールさんだった。
だけど、昨日みたいな人形の姿じゃなくて、俺と同じ人間の姿をした二人。
「シャルロッテ、カール! 貴様ら、もう実体化できるようになったのか!?」
すると、ヘビ男がそういって
「当然でしょう。我々の主人を、誰だと思っているのですか」
そう、カールさんが答えた。
余裕そうな笑みをうかべて、昨日ボロボロだったのが、嘘みたいに。
「だいたい、幹部が六人もそろって、一人の子供に翻弄されるとは、魔王様の部下として、恥ずかしくないのですか?」
「うるさいわぁぁッ! 言っとくが、相手は、あのアラン様だぞ! そう簡単に捕まえられるわけが」
「この子は、アラン様ではありませんよ」
昨日シャルロッテがいったように、今度はカールさんがそう言って、ヘビ男がキーッと表情を変えた。