魔界の王子様は、可愛いものがお好き!
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そんなこんなで、その後、学校でも、誰にも見えなかったらしく、先生にも友達にも、全く注意されなかった。
魔法道具ってすごいんだな。
いや、アランがすごいのか?
(えーと、魔界、魔族……?)
そして、昼休みに入って、俺は図書室に来ていた。アランと出会って、ふと魔界がどんな所なのか、気になったから。
だけど、図書室で本を探すのって、結構大変で、魔界の本がどこにあるのか、さっぱりだった。
「えーと……あ!」
だけど、それからしばらく探し回って、それっぽい本をみつけた俺は、グッと手を伸ばして、壁ぎわにある少し高い本棚から本をとる。だけど
「わっ!? 痛ッて!」
一冊だけ取るはずが、その本と一緒にバサバサと何冊も落ちてきて、しかも、一冊は俺の頭に当たった。
「っ~~……ッ」
「大丈夫?」
痛くてうずくまっていると、そこに誰かが声をかけてきた。顔をあげれば、そこには、花村さんがいた。