君の隣でみつける愛
「あの子らも〜!」

まき先輩の視線をたどると


男バスの1年生がいた



もちろん杠くんもいて
1年生8人で4対4をしている。


うまいな、率直にそう思った。



よく、周りを見ているし、パスや、ドリブルなどのスキルもとても高い



そしてなにより
笑顔を見せながらそれはそれは楽しそうだ


杠くんのほかに同じクラスの寺本くんや桜堂くんも楽しそうに笑っている。

「はー、目の保養だわー」



「おっとー?そんなこと言っていいのかー?」


「うわきだー、彼氏に言ってやろ」
3年生の先輩たちの話が聞こえてきた、

びっくりして、先輩たちのほうをむいてしまい、

先輩たちと、目があってしまった。


「あっ、そういえば愛花ってあの子らと同じクラスじゃん!」


「勉強もできるって聞いたけどまじ?」

あっという間に、囲まれる

「え、先輩彼氏いるんですか?!」

「まずは、そこよね」

隣にいた別の先輩が笑っている

「なによ、わたしに彼氏がいちゃ悪いかー!」

「ちがいます、ちがいます。
そーゆうことじゃなくて、なんか、強豪って恋愛禁止のイメージあったのでびっくりしちゃって」

「そんなのないよー!恋愛くらい自由にしたいじゃん!」

「1年の情報はよ!」

ほかの先輩が興奮したように言う

「同じクラスですよ。杠くん頭すごい良いですよー、あと、桜堂くんと、寺本くんも」

「まじかー、あの顔で頭よくて、運動できるとか、さいこーじゃん」

「ですよねー、羨ましい限りです」

「いや、愛花もふつーにスペック高いでしょ」

「そうそう、頭いいし、可愛いし、気遣いできるし」

「それなー、いい後輩持ったわ!」

先輩たちの話にお世辞だとわかっていても嬉しくなってしまう「わたしも、尊敬できる先輩たち持てて、嬉しいです!」

「かわいいなーほんと」

「癒し!!もう、テストがつらすぎて」

「言うなー!!もう何も考えたくない!」



先輩たちと話していると、集合の合図がかかった。

ゲームのメンバー分けをして、作戦を考えると
練習が始まる。

さっきの和やかな雰囲気が嘘のように、ヒリつくような空気に変わる。





1年分の経験の差はそう簡単には埋まりそうにはない




パスの速さや、スピード感などが中学生とは桁違いだ。

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