君の隣でみつける愛
練習が終わり、片付けをはじめる

「愛花ー、ボールかごお願いしていー?」

「はい!、了解です」

「ありがとう」

ボールが残ってないか確認して、倉庫に向かう。

倉庫の扉はけっこう重くひとりで開けれるかなと思っていたとき

「佐倉、おつかれー」

後ろから杠くんが声をかけてきた

「杠くんも、お疲れ様」

「インターハイ予選の対戦表明日出るね〜、
どことあたるか楽しみー」

笑っているようないないような、そんな表情をしていた。

「あっ、そうだ。今日、寄るとこあって一緒に帰れないんだけど気をつけて帰ってね」

「了解、杠くんこそ気をつけてねー」

「俺は、大丈夫だよ。佐倉こそ女の子ひとりで夜道はほんとに危ないから、ちゃんと、まっすぐ帰るんだよ?」

「はーい、お父さん。寄り道しません!」

「だれが、お父さんだ。というか、ほんとに気をつけてね。」

「うん、ありがとう」

部活見学の日から部活がある日には、ほぼ毎日杠くんと帰るのが当たり前になってきていて、最近では、軽口も叩けるほどだ。

いっけん、硬派な雰囲気に見えるが話してみるとほんとによく笑う人だと気づく。

すこし寂しく感じながら、帰り道をひとりで歩く。

いつもより早く家についた。
いろんなことを話しながら帰ってたからかな

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