再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
「この5年はお互いに長かったな」
「ええ」
尊人さんはMISASAの副社長になりその責任だって重くなっただろうし、ただの大学生だった私は母となった。
あの頃に戻りたいとは思わないけれど、もっと自由だったのは事実。
それだけ私も尊人さんも歳を取ったってことだろう。
ブブブ ブブブ ブブブ
私のスマホに着信。
「すみません、出ますね」
相手が徹なのを確認して、私は電話に出た。
「もしもし」
『姉ちゃん、今いいか?』
「うん。どうしたの?何かあったの?」
わざわざ徹が電話してくるからには凛人に何かあったのではと心配になった。
『いや、凛人は元気だ。ただ、母さんが体調を崩したらしくて』
「あら、それはいけないわね。もう少ししたら私も行くわ。何か必要な物がある?」
『いや、大丈夫だ。ただ、もし風邪なら凛人にうつしたら悪いと思ってね』
「そうね、ありがとう」
もともと体が丈夫でない母は時々寝込むことがある。
おかげで仕事に出ることができず専業主婦をしているのだけれど、今日は凛人の子守をお願いしたから疲れが出たのかもしれないな。
「引き留めて悪かったな、送って行くよ」
徹からの電話を切ると、尊人さんが車の鍵を持って立っていた。
「今日は休日なのに悪かったな」
「いいえ、仕事ですから。それに、私も楽しかったです」
尊人さんについて知らなかった話を聞けて、色々と腑に落ちたこともあった。
こんなことなら5年前にもっと話をすればよかったなとも思えた。
「ええ」
尊人さんはMISASAの副社長になりその責任だって重くなっただろうし、ただの大学生だった私は母となった。
あの頃に戻りたいとは思わないけれど、もっと自由だったのは事実。
それだけ私も尊人さんも歳を取ったってことだろう。
ブブブ ブブブ ブブブ
私のスマホに着信。
「すみません、出ますね」
相手が徹なのを確認して、私は電話に出た。
「もしもし」
『姉ちゃん、今いいか?』
「うん。どうしたの?何かあったの?」
わざわざ徹が電話してくるからには凛人に何かあったのではと心配になった。
『いや、凛人は元気だ。ただ、母さんが体調を崩したらしくて』
「あら、それはいけないわね。もう少ししたら私も行くわ。何か必要な物がある?」
『いや、大丈夫だ。ただ、もし風邪なら凛人にうつしたら悪いと思ってね』
「そうね、ありがとう」
もともと体が丈夫でない母は時々寝込むことがある。
おかげで仕事に出ることができず専業主婦をしているのだけれど、今日は凛人の子守をお願いしたから疲れが出たのかもしれないな。
「引き留めて悪かったな、送って行くよ」
徹からの電話を切ると、尊人さんが車の鍵を持って立っていた。
「今日は休日なのに悪かったな」
「いいえ、仕事ですから。それに、私も楽しかったです」
尊人さんについて知らなかった話を聞けて、色々と腑に落ちたこともあった。
こんなことなら5年前にもっと話をすればよかったなとも思えた。