再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
「久しぶりだな、尊人」
「そうだな。ここに来るもは5年ぶりか」
「相変わらず忙しそうだな」
「ずっとアメリカでの勤務が続いていたんだが、この春からやっと日本に戻って来たばかりで、まだバタバタしているよ」
「そうか、MISASAの副社長も大変だな」
「おかげさまで」
「失礼します」
尊人さんを部屋に通してから用意したコーヒーを運んでいくと、楽しそうに会話をするふたりが目に飛び込んできた。
「ああ、ありがとう」
「いえ」
出来るだけ尊人さんの顔は見ないようにコーヒーを置いた私はこのまま退出するつもりだった。
しかし、
「そう言えば、沙月ちゃんは初対面だよね。彼は三朝尊人だ。僕の友人でMISASAの副社長。うちはMISASAの顧問弁護士もさせてもらっているからこれからも会うことがあるかもしれないし、紹介しておくよ」
「あぁ、はい」
顧問契約をしている企業なら今後も顔を合わせることはあるかもしれない。けれど、MISASAの副社長と私のような一介の事務員が直接やり取りをすることはまずないだろう。
「三朝尊人です。よろしくお願いしますね」
「佐山です。こちらこそよろしくお願いいたします」
紹介された以上挨拶しないわけにもいかず、私はぺこりと頭を下げた。
「沙月ちゃんには僕の秘書のような仕事をしてもらっているんだ。だから、尊人ともかかわることがあると思うからよろしく頼むよ」
「ああ、わかった」
この時、何事もなかったように返事をする尊人さんを私はチラチラと見ていた。
「そうだな。ここに来るもは5年ぶりか」
「相変わらず忙しそうだな」
「ずっとアメリカでの勤務が続いていたんだが、この春からやっと日本に戻って来たばかりで、まだバタバタしているよ」
「そうか、MISASAの副社長も大変だな」
「おかげさまで」
「失礼します」
尊人さんを部屋に通してから用意したコーヒーを運んでいくと、楽しそうに会話をするふたりが目に飛び込んできた。
「ああ、ありがとう」
「いえ」
出来るだけ尊人さんの顔は見ないようにコーヒーを置いた私はこのまま退出するつもりだった。
しかし、
「そう言えば、沙月ちゃんは初対面だよね。彼は三朝尊人だ。僕の友人でMISASAの副社長。うちはMISASAの顧問弁護士もさせてもらっているからこれからも会うことがあるかもしれないし、紹介しておくよ」
「あぁ、はい」
顧問契約をしている企業なら今後も顔を合わせることはあるかもしれない。けれど、MISASAの副社長と私のような一介の事務員が直接やり取りをすることはまずないだろう。
「三朝尊人です。よろしくお願いしますね」
「佐山です。こちらこそよろしくお願いいたします」
紹介された以上挨拶しないわけにもいかず、私はぺこりと頭を下げた。
「沙月ちゃんには僕の秘書のような仕事をしてもらっているんだ。だから、尊人ともかかわることがあると思うからよろしく頼むよ」
「ああ、わかった」
この時、何事もなかったように返事をする尊人さんを私はチラチラと見ていた。