再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
「今回の件は俺の方でも調べてみるとして、もう一つ沙月に聞きたいことがあるんだ」
「な、何?」
真っすぐに私を見る尊人が少し怖くて、身構えてしまった。
「5年前、沙月は絢子さんに会ったのか?」
「それは・・・」
確かに、当時私は絢子さんに会った。
そして、「尊人さんのことを思うなら、黙って身を引いてほしい」「尊人さんの将来のためにもこうして会ったことは黙っていてほしい」と念を押された。
とは言え、絢子さんの話を聞き自分なりに考え最終的に尊人のもとを去る決心をしたのは私自身だから、話す必要はないと思った。
「会ったんだな」
「ええ」
今更隠すこともでもない気がして、私は頷いた。
「自分が婚約者だから、別れてほしいとでも言われたか?」
「そう、ですね」
「何で、その時俺に言わなかった?」
「それは・・・」
自分に自信がなかったから。
私が身を引けばすべてがうまくいくと思っていた。
「そんなに俺は信用がなかったか?」
「そんなことは・・・」
どう考えても、悪いのは私なのだろうと思う。
でも、自分だけが責められることに疑問もあり、私は意を決して顔を上げた。
「な、何?」
真っすぐに私を見る尊人が少し怖くて、身構えてしまった。
「5年前、沙月は絢子さんに会ったのか?」
「それは・・・」
確かに、当時私は絢子さんに会った。
そして、「尊人さんのことを思うなら、黙って身を引いてほしい」「尊人さんの将来のためにもこうして会ったことは黙っていてほしい」と念を押された。
とは言え、絢子さんの話を聞き自分なりに考え最終的に尊人のもとを去る決心をしたのは私自身だから、話す必要はないと思った。
「会ったんだな」
「ええ」
今更隠すこともでもない気がして、私は頷いた。
「自分が婚約者だから、別れてほしいとでも言われたか?」
「そう、ですね」
「何で、その時俺に言わなかった?」
「それは・・・」
自分に自信がなかったから。
私が身を引けばすべてがうまくいくと思っていた。
「そんなに俺は信用がなかったか?」
「そんなことは・・・」
どう考えても、悪いのは私なのだろうと思う。
でも、自分だけが責められることに疑問もあり、私は意を決して顔を上げた。