再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
知られてしまった真実
「月・・・沙月」
「え、何?」
名前を呼ばれたことに気づき、私は尊人を見た。
「大丈夫か?」
「ええ」
「嘘つけ、さっきらかガタガタと震えているじゃないか」
「これは、武者震いよ」
そんな訳ないのは私だってわかっている。
だって、今の私は怖くて震えている。
でも、平気だよって言っていないと倒れてしまいそうで虚勢を張る。
「大丈夫だからな。俺が付いている」
私の手をぎゅっと握ってくれる尊人が隣にいてくれるだけで、やはり心強い。
「ごめんね、尊人。ありがとう」
今朝一番で私にかかってきた電話は、徹からだった。
内容は母さんが倒れて病院へ運ばれたというもので、当直明けの徹が家に帰ると台所に倒れていたらしい。
呼吸は安定しているようだが意識はないらしく、いつ倒れたのかもわからない。
状態を確認した徹の判断で大学病院へと救急搬送され、私も急いで病院へ向かうことになった。
もちろん凛人をどうしようかと悩んだけれど、一緒に行ってみているよと尊人が言ってくれて、すぐに車も手配してくれた。
「え、何?」
名前を呼ばれたことに気づき、私は尊人を見た。
「大丈夫か?」
「ええ」
「嘘つけ、さっきらかガタガタと震えているじゃないか」
「これは、武者震いよ」
そんな訳ないのは私だってわかっている。
だって、今の私は怖くて震えている。
でも、平気だよって言っていないと倒れてしまいそうで虚勢を張る。
「大丈夫だからな。俺が付いている」
私の手をぎゅっと握ってくれる尊人が隣にいてくれるだけで、やはり心強い。
「ごめんね、尊人。ありがとう」
今朝一番で私にかかってきた電話は、徹からだった。
内容は母さんが倒れて病院へ運ばれたというもので、当直明けの徹が家に帰ると台所に倒れていたらしい。
呼吸は安定しているようだが意識はないらしく、いつ倒れたのかもわからない。
状態を確認した徹の判断で大学病院へと救急搬送され、私も急いで病院へ向かうことになった。
もちろん凛人をどうしようかと悩んだけれど、一緒に行ってみているよと尊人が言ってくれて、すぐに車も手配してくれた。