再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
エピローグ
「そうか、決めたのか」
「ええ、すみません」
年末。
窓の外にチラチラと白いものが振る中、私は金田法律事務所を訪れた。
4カ月前、金田法律事務からの出向の形でMISASAに勤務していた私だったけれど、年末で仕事を辞めることにしたのだ。
「それで、専業主婦になるのか?」
「いえ、そういうわけでもでもないんですが・・・」
困ったように下を向いた私を見て、慎之介先生がニヤリと笑った。
「もしかして、おめでた?」
「え、ええ」
凛人の出生が尊人の知るところとなり、お互いがまだ愛し合っていることもわかり、私達はすぐに入籍をして同居を始めた。
さすがに結婚式はしばらくして春にでもと思っていたのに、その前に2人目を妊娠してしまったのだ。
妊娠自体は結婚した夫婦のことだからおかしな話ではないけれど、すったもんだの末に一緒になった私からすると、多少の恥ずかしさはある。
「そうか2人目か、おめでとう。俺も沙月ちゃんに告白しようと思っていたんだが、残念だな」
「もう慎之介先生ったら、からかわないでください」
本気なのかからかわれているのか、時々こんなことを言う慎之介先生は尊人の親友。
私達の入籍の時にも、婚姻届けの立会人として署名をしてもらった人だ。
「それにしても、尊人が沙月ちゃんとねえ」
「やっぱり変ですか?」
感慨深そうに慎之介先生は言うけれど、周囲から見れば釣り合わない結婚なのかもしれないな。
「イヤイヤそういう意味じゃなくて、尊人の変わりようがおかしくてね」
「えっと、それは・・・」
どういう意味でしょうかと、私は顔を上げた。
「ええ、すみません」
年末。
窓の外にチラチラと白いものが振る中、私は金田法律事務所を訪れた。
4カ月前、金田法律事務からの出向の形でMISASAに勤務していた私だったけれど、年末で仕事を辞めることにしたのだ。
「それで、専業主婦になるのか?」
「いえ、そういうわけでもでもないんですが・・・」
困ったように下を向いた私を見て、慎之介先生がニヤリと笑った。
「もしかして、おめでた?」
「え、ええ」
凛人の出生が尊人の知るところとなり、お互いがまだ愛し合っていることもわかり、私達はすぐに入籍をして同居を始めた。
さすがに結婚式はしばらくして春にでもと思っていたのに、その前に2人目を妊娠してしまったのだ。
妊娠自体は結婚した夫婦のことだからおかしな話ではないけれど、すったもんだの末に一緒になった私からすると、多少の恥ずかしさはある。
「そうか2人目か、おめでとう。俺も沙月ちゃんに告白しようと思っていたんだが、残念だな」
「もう慎之介先生ったら、からかわないでください」
本気なのかからかわれているのか、時々こんなことを言う慎之介先生は尊人の親友。
私達の入籍の時にも、婚姻届けの立会人として署名をしてもらった人だ。
「それにしても、尊人が沙月ちゃんとねえ」
「やっぱり変ですか?」
感慨深そうに慎之介先生は言うけれど、周囲から見れば釣り合わない結婚なのかもしれないな。
「イヤイヤそういう意味じゃなくて、尊人の変わりようがおかしくてね」
「えっと、それは・・・」
どういう意味でしょうかと、私は顔を上げた。