再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない～運命なんて信じないはずでした～
その後の尊人さんの行動は素早くて、私は週明けにMISASAへの出向となった。
とは言っても素直に尊人さんのもと行くことにしたつもりは無い。
業務内容を聞いてあまりにも理不尽なら辞めてしまおうと私は思っていた。
さすがに慎之介先生や大先生に迷惑をかけることはできないけれど、私にだって譲れないことはあるんだと覚悟を持っての出勤だった。

「ではこちらで少々お待ちください」

綺麗なスーツを着た女性に案内されは行った会議室。
さあどんな仕事をさせられるのだろうかと内心ドキドキしながら、１０分ほど待っていた。

「ごめんね、お待たせ」

えっと・・・
そこに現れたのは尊人さん本人。

私だって今回の人事が尊人さんの差し金だとは気づいていた。
多少なりとかかわる部門に行かされるのだろうとも思っていたけれど、さすがにこんなに早く本人が登場するとは思っていなかった。

「さあどうぞ、案内するよ」
「は、はい」

仕方ないこうなったらついて行こう。
そしてちゃんと説明してもらおう。
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