再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
秘書のお仕事
仕方なく始まったMISASAでの勤務も半月が過ぎた。
月曜から金曜までの朝9時から夕方6時までが私の勤務時間。
仕事も電話の取次ぎやスケジュール管理が主で、金田法律事務所でやっていた事と大きな違いはない。
もちろんこんなことでいいのだろうかと思うこともあるけれど、尊人さんには実務を担当する男性秘書が付いているし、書類の作成や管理も秘書課で対応しているため私は尊人さんのそばにいて雑用をするのが仕事。
もちろんそのうちには他の仕事も覚えたいとは思うが、今はこれで精一杯だ。
「うん、沙月の入れるコーヒーはやっぱり美味しいね」
「そうですか、ありがとうございます」
もうひとつ、私の大切な仕事があった。
それは日に数回、尊人さんの飲み物をその日の気候や体調を見て準備すること。
幸い食の好みは人間そう簡単には変わらないらしく、今でも昔私がバイトをしていた店のコーヒーや紅茶を愛用している尊人さんは、私が用意した飲み物をいつも喜んでくれる。
「俺、コットンハウスのサーモンとクリームチーズのベーグルサンドが好きだったんだよな」
「そうでしたね」
お店に来るといつも食べていた。
「今度食べに行こうか?」
「ええ」
と返事はしたものの、実現はしないだろうな。
尊人さんにそんな時間はないだろうし、私だって仕事以外で会うつもりはない。
MISASAへ勤務すると決まった時に4カ月間限定の出向ということで納得してもらったから、その間を何とか務めて終わりにしようと思っている。
それでももし尊人さんが追ってくるようだったら、私は凜人を連れて東京を離れるつもりでいる。
月曜から金曜までの朝9時から夕方6時までが私の勤務時間。
仕事も電話の取次ぎやスケジュール管理が主で、金田法律事務所でやっていた事と大きな違いはない。
もちろんこんなことでいいのだろうかと思うこともあるけれど、尊人さんには実務を担当する男性秘書が付いているし、書類の作成や管理も秘書課で対応しているため私は尊人さんのそばにいて雑用をするのが仕事。
もちろんそのうちには他の仕事も覚えたいとは思うが、今はこれで精一杯だ。
「うん、沙月の入れるコーヒーはやっぱり美味しいね」
「そうですか、ありがとうございます」
もうひとつ、私の大切な仕事があった。
それは日に数回、尊人さんの飲み物をその日の気候や体調を見て準備すること。
幸い食の好みは人間そう簡単には変わらないらしく、今でも昔私がバイトをしていた店のコーヒーや紅茶を愛用している尊人さんは、私が用意した飲み物をいつも喜んでくれる。
「俺、コットンハウスのサーモンとクリームチーズのベーグルサンドが好きだったんだよな」
「そうでしたね」
お店に来るといつも食べていた。
「今度食べに行こうか?」
「ええ」
と返事はしたものの、実現はしないだろうな。
尊人さんにそんな時間はないだろうし、私だって仕事以外で会うつもりはない。
MISASAへ勤務すると決まった時に4カ月間限定の出向ということで納得してもらったから、その間を何とか務めて終わりにしようと思っている。
それでももし尊人さんが追ってくるようだったら、私は凜人を連れて東京を離れるつもりでいる。