再会した財閥御曹司は逃げ出しママと秘密のベビーを溺愛で手放さない~運命なんて信じないはずでした~
「さあ、ここだよ」
会場は埠頭に停まっている大きな船の中。
パーティ―の開始とともに出向し2時間ほど遊覧をして帰ってくる予定らしい。
次々とドレスアップした人々が乗り込む中、私も尊人さんと並んで乗船した。
「いらっしゃいませ、三朝尊人さまとお連れ様ですね」
「ええ」
一応受付があるようだが、顔が知れ渡っている尊人さんは顔パスのようだ。
「あの人、MISASAの副社長だ」
少し離れたところから聞こえてきたコソコソ声。
厳重なセキュリティーが施されている以上船内に入れるのは、招待客のみで部外者がいるはずはない。
でも、コソコソと話す男性二人連れは尊人さんと私にカメラを向けようとしている。
絶対に、おかしい。
私はこの時、昔撮られてネットに上がった尊人さんとの写真を思い出していた。
またあの時のように、世間に自分の姿がさらされる。
自分の知らないところで人々の口に上る。
そう思うと、体が硬くなった。
「ちょっと君」
私に横に立っていた尊人さんが近くにいたスタッフを呼んだ。
しばらくして、男性スタッフがカメラを向けていた男性たちに近づき、一緒に去って行った。
向こうの方で何やら言い合いをしている様子が見えたけれど、私は尊人さんに肩を抱かれ再び歩き出した。
会場は埠頭に停まっている大きな船の中。
パーティ―の開始とともに出向し2時間ほど遊覧をして帰ってくる予定らしい。
次々とドレスアップした人々が乗り込む中、私も尊人さんと並んで乗船した。
「いらっしゃいませ、三朝尊人さまとお連れ様ですね」
「ええ」
一応受付があるようだが、顔が知れ渡っている尊人さんは顔パスのようだ。
「あの人、MISASAの副社長だ」
少し離れたところから聞こえてきたコソコソ声。
厳重なセキュリティーが施されている以上船内に入れるのは、招待客のみで部外者がいるはずはない。
でも、コソコソと話す男性二人連れは尊人さんと私にカメラを向けようとしている。
絶対に、おかしい。
私はこの時、昔撮られてネットに上がった尊人さんとの写真を思い出していた。
またあの時のように、世間に自分の姿がさらされる。
自分の知らないところで人々の口に上る。
そう思うと、体が硬くなった。
「ちょっと君」
私に横に立っていた尊人さんが近くにいたスタッフを呼んだ。
しばらくして、男性スタッフがカメラを向けていた男性たちに近づき、一緒に去って行った。
向こうの方で何やら言い合いをしている様子が見えたけれど、私は尊人さんに肩を抱かれ再び歩き出した。