秘密の授かり出産だったのに、パパになった御曹司に溺愛し尽くされています
「あき……んっ……」
「雪平より、俺を信じてくれ」
視界が定まらないほどの距離で秋人は私に強く訴えかけ、再び唇を求めてくる。
逃げ惑う私の舌に彼は何度も吸い付き、音をたてて啜る。
絶対に逃がさない、そう言われているような激しいキスだ。
口腔からもたらされる甘い刺激に体の芯から熱くなり、深い場所が激しく疼く。
秋人が好き。秋人に触れたかった。
彼の唇から、私の腰を抱く力強さから、彼に求められていることをまざまざと知り、心が歓喜で震える。
ついに私は理性よりも本能に従い、秋人の舌を受け入れた。
とろけるような甘い口づけを貪り、彼とひとつになっていく。
「結愛……、愛してる。もう君を離さない」
「秋……人、私……」
“私も好きだ”と口にしようとしたそのとき、社長室のインターホンが鳴った。
息をあげた彼はそっと私から距離をとると、すぐそばにあるドアへ視線を投げる。
「……こんな時間に、誰だ」