【コミカライズ決定】本日をもって守護騎士を解任します。悪役令嬢の運命に巻き込みたくないので。
なぜか、公爵家の馬車が停まった場所は、王城ではなく王都の中央広場だった。
「うぐ……。ここ、シルフィーナが公開処刑された場所」
嫌な場面が目に浮かんでしまった。
石を投げられながら、それでも公爵令嬢にふさわしく毅然とした態度で最後まで前を向いていたシルフィーナ。結局のところ、そこまでの罪を犯したとも思えないのに……。
そして、その直後、シルフィーナの処刑されたその場所で、守護騎士エディルは自らの剣でその命を絶った。
そんな恐ろしい場面を想像して、くらくらと血の気が下がるのを感じていたのに、その場面が現実になってしまったかのように、広場の中央に立っている人影を見つける。
どんなに人が居たって、私がその銀白色の髪と、優し気な藍色の瞳を見つけられないことなんてなかった。
そこには、あれ以来顔を合わせることがなかった幼馴染。
エディル・フィルディルトがいた。
――――ど、どうしよう。