【コミカライズ決定】本日をもって守護騎士を解任します。悪役令嬢の運命に巻き込みたくないので。
向こうもこちらを見つけてしまったらしい。
珍しく緊張したような表情をしながら、幼馴染が微笑んだ。
「どうしよう……。やっぱり、どうしてもエディルのことを断罪に巻き込んでしまうの?」
体が震えてくる。
そして、なぜか広場中を埋め尽くすほどに集まった観衆。
一段高い場所に座って、その光景を眺めている陛下。
「……今さら、逃げ出すことは叶わないよね」
私は覚悟を決める。
せめて、エディルには私のあとを追ったりしないように、強く言い含めておかなくては。
そう思って震える体を抑え込もうと自分の腕で体を抱いていると、王国騎士団の黒い騎士服に身を包んだエディルが近づいてきた。
――――お願い、来ないで。