悪役令嬢にならないか?
エリーサや他の令嬢たちと仲を深めたリスティアであるが、学園にいるときはいつもと変わらず本を読んで過ごしていた。変わったことと言えば、定期的に開かれるエリーサ主催のお茶会に呼ばれるようになったことくらいだろう。
食事を食堂でとる件については、いきなり環境を変えてしまうと周囲が不審がるという点で、リスティアが却下した。だからこそエリーサ主催のお茶会には、できるだけ都合をつけて参加しようとしていた。この場は情報交換の場にはもってこいなのだ。
だが、そこにまれに王妃も姿を現すものだから、リスティアも緊張してしまう。それでも、緊張とは長く続かないもので、王妃と三度も顔を合わせると普通に会話をこなせるようになっていた。
そうやって定期的にエリーサのもとを訪ねていると、図書館の地下書庫に来る回数も減ってしまう。今までは毎日足を運んでいた地下書庫だが、四日に三回の割合になっていた。
「昨日はエリーサと会っていたのかい?」
禁帯出の辞典をいつものソファに座って読んでいると、頭の上から声をかけられた。
「ごきげんよう、ウォルグ様」
顔をあげると、薄い茶色の瞳を細めているウォルグが微笑んでいる。
「こんにちは、リステァア嬢。隣に座っても?」
食事を食堂でとる件については、いきなり環境を変えてしまうと周囲が不審がるという点で、リスティアが却下した。だからこそエリーサ主催のお茶会には、できるだけ都合をつけて参加しようとしていた。この場は情報交換の場にはもってこいなのだ。
だが、そこにまれに王妃も姿を現すものだから、リスティアも緊張してしまう。それでも、緊張とは長く続かないもので、王妃と三度も顔を合わせると普通に会話をこなせるようになっていた。
そうやって定期的にエリーサのもとを訪ねていると、図書館の地下書庫に来る回数も減ってしまう。今までは毎日足を運んでいた地下書庫だが、四日に三回の割合になっていた。
「昨日はエリーサと会っていたのかい?」
禁帯出の辞典をいつものソファに座って読んでいると、頭の上から声をかけられた。
「ごきげんよう、ウォルグ様」
顔をあげると、薄い茶色の瞳を細めているウォルグが微笑んでいる。
「こんにちは、リステァア嬢。隣に座っても?」