あの日ふたりは夢を描いた
*
そんな出来事があった放課後、私は晴美古書店にいた。
学校の最寄駅から乗り換えなしで十分。
叔父さんが経営している古書店は、密集する住宅地の中に違和感なくひっそりと佇んでいる。
週に三日、手伝いという名のアルバイトを初めてもう半年近くになる。
学校に上手く馴染めない姪っ子の話を、姉である私の母から聞き心配したのだろう。
学校以外にも居場所を持ってほしいと、母親の弟である叔父さんが声をかけてくれた。
薄暗い店内のスピーカーからは、どこかで耳にしたことがあるような古い洋楽が流れている。
たぶん叔父さんの趣味だろう。
そんな音楽を聴き流しながら、棚に向かって上段にある本の整理をしているとき、突然名前を呼ばれた。
そんな出来事があった放課後、私は晴美古書店にいた。
学校の最寄駅から乗り換えなしで十分。
叔父さんが経営している古書店は、密集する住宅地の中に違和感なくひっそりと佇んでいる。
週に三日、手伝いという名のアルバイトを初めてもう半年近くになる。
学校に上手く馴染めない姪っ子の話を、姉である私の母から聞き心配したのだろう。
学校以外にも居場所を持ってほしいと、母親の弟である叔父さんが声をかけてくれた。
薄暗い店内のスピーカーからは、どこかで耳にしたことがあるような古い洋楽が流れている。
たぶん叔父さんの趣味だろう。
そんな音楽を聴き流しながら、棚に向かって上段にある本の整理をしているとき、突然名前を呼ばれた。