あの日ふたりは夢を描いた
「……この先、なにかあるの?」

「ん?あぁ、人生なにが起きるかわからないって意味さ」

熱気のこもった夏の空気に包まれながら、彼はいつもの爽やかな口調で答えた。

「そうだ、連絡先聞いてもいいかな?」

「えっ?」

彼にそう言われ、断る人が日本に何人いるだろうか……


どうでもいいことをぼんやり考えていると、

「夏休みに入ってもきみに会いたい」

そんなストレートな言葉が飛んできた。

「……私は大歓迎だよ」

その言葉に彼は安心したように笑い、そのあとメッセージアプリで連絡先を交換した。
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