あの日ふたりは夢を描いた
「よし!じゃあ普通に終わっても面白くないから、最後にゲームしよう」

今ここに流れていた雰囲気はどこへ行ったのやら、やけに明るく提案された。

「ゲーム?線香花火で?」

「そう。早く落ちた方が負けゲーム」

「……ありきたりすぎない?」

提案してきた割にあまりに普通すぎたので思わず笑ってしまった。

「それ以外思いつかないよ」

「まぁ、確かにね」

「罰ゲームは……」

「えっちょっと待って!罰ゲームがあるの?」

「そりゃあそうだよ。罰ゲームなしのゲームなんてゲームじゃない」

自由な発言と独自のルールで私を困惑させる彼。
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