あの日ふたりは夢を描いた
「自転車、昨日僕が急いでてドミノ倒しみたいに倒しちゃったとき、一緒に立て直してくれたじゃん」
「……あぁ、そんなこと」
放課後、帰ろうと駐輪場の前を通りかかったとき、派手に十台ほど自転車を倒した人がいた。
急いでいるみたいだったから一緒に元の状態に戻すのを手伝ったけど、それが目の前の彼だったわけね。
「ちゃんとお礼言えてなかったから。きみ、足早に帰っちゃうし」
「……そんなの、大したことじゃないですから」
「きみはずっと優しいんだね」
……ずっと?……なんの話?
そう思いながらちらっと彼を見ると優しく微笑んでいて、その後ぴょこっと私の前の席に座った。
「……あぁ、そんなこと」
放課後、帰ろうと駐輪場の前を通りかかったとき、派手に十台ほど自転車を倒した人がいた。
急いでいるみたいだったから一緒に元の状態に戻すのを手伝ったけど、それが目の前の彼だったわけね。
「ちゃんとお礼言えてなかったから。きみ、足早に帰っちゃうし」
「……そんなの、大したことじゃないですから」
「きみはずっと優しいんだね」
……ずっと?……なんの話?
そう思いながらちらっと彼を見ると優しく微笑んでいて、その後ぴょこっと私の前の席に座った。