あの日ふたりは夢を描いた
伝えたかったこと、最後に直接会って言えてよかった。

彼女にはずっと輝いていてほしいんだ。

夢を追ってこれからも力強く生きていってほしい。

僕と彼女は約束を交わして公園の入り口を出たところで別れた。

まだ家に戻る気になれなかった僕は、再び公園内に入りさっき座っていたベンチに腰掛けた。

彼女は必ず、僕との約束を守るだろう。

だけど僕は、そのときそばにいてあげられない。

隣に誰もいないベンチに視線を落とし、たまらなく悔しい気持ちになった。
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