あの日ふたりは夢を描いた
理央が文化祭でオリジナル劇をやりたかったのは、並木を劇の脚本係にさせるためだったとあとでわかった。
その日の放課後、レッスンがあるのか急いで帰ろうとしている理央を下駄箱で見つけて引き留めた。
「並木のこと、勝手に脚本係にさせてたけど大丈夫なのか?彼女負担になってない?」
それを聞いて理央は楽しそうな表情を俺に向けた。
「彼女にもたまには頑張ってもらわないと」
「どういうこと?」
「彼女ならできる。必ずいい劇の脚本を書いてくれるよ。静かに見守ってみよう」
「並木は脚本係じゃなきゃだめだったの?」
正直一番の疑問はそこだった。脚本と並木はどうも繋がりが見えてこない。
「彼女、昔から小説家を目指してる。最近また書き始めたんだ」
「……えっ?」
本をよく読んでいる人だとは思っていたけど、そんな夢を持っていたなんて。
その日の放課後、レッスンがあるのか急いで帰ろうとしている理央を下駄箱で見つけて引き留めた。
「並木のこと、勝手に脚本係にさせてたけど大丈夫なのか?彼女負担になってない?」
それを聞いて理央は楽しそうな表情を俺に向けた。
「彼女にもたまには頑張ってもらわないと」
「どういうこと?」
「彼女ならできる。必ずいい劇の脚本を書いてくれるよ。静かに見守ってみよう」
「並木は脚本係じゃなきゃだめだったの?」
正直一番の疑問はそこだった。脚本と並木はどうも繋がりが見えてこない。
「彼女、昔から小説家を目指してる。最近また書き始めたんだ」
「……えっ?」
本をよく読んでいる人だとは思っていたけど、そんな夢を持っていたなんて。