あの日ふたりは夢を描いた
昇降口に入る前に傘を畳み、丁寧に水分を払った。
下駄箱で長靴を上履きに履き替え、教室までまた並んで歩く。

早めに着いた教室には人はまだまばらだった。リュックを降ろして机の脇のフックにかける。

ちらっと相馬くんの机を見た。

さっき真柄くんとの間に相馬くんの話題が出たせいか、少し気になってしまった。

だけどここ最近、彼はさらに休みがちで週に二日会えればいい方だ。

今日もまだ、クラスに彼の姿は見当たらない。
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