あの日ふたりは夢を描いた
「A4の用紙を各グループ一枚ずつ配っていきます。グループ内で役割分担を決めて、各自進めてください」

先生のあまり通らない細い声がかすかに聞こえてきた。

「進行、書記、発表、タイムキーパーで割り振ればいいよね」

花井さんが早速進めてくれ、「そうだね」と
吉浜くんが答える

「じゃあ私は発表するよ」と花井さん。

「じゃあ俺は進行で」と吉浜くん。

「僕はタイムキーパー」と最後に後藤くんが答え、書記役が私に回ってきた。

先生からA4用紙を受け取り、シャープペンをカチカチと鳴らし芯を出す。

「じゃあ一人ずつ自分の考えを言って。花井からどうぞ」

私の右隣に座る吉浜くんがスムーズに進行してくれる。
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