あの日ふたりは夢を描いた
「はい、SDGsを進めるにあたって大切なことについて私の二つの考えを述べます。まず一つ目が……」
一人ひとりの意見をとりあえず配られたA4用紙に箇条書きで書こうとしたが、目の前に後藤くんがいることが気になり、指が震えて上手く書けない。
……どうしよう。
そう焦っていると次第に頭の中も真っ白になってきて、みんなの意見を飲み込むことすらできなくなった。
震える指。動かせないペン。全身から噴き出す汗。
そんな私に気づいたのか、隣に座っていた吉浜くんが声を上げた。
「書記はやっぱり俺がやるよ。俺、意見まとめるの得意なんだ」
「えっでも吉浜くんは進行役もあるし……」
そう言った花井さんと目が合い、無言の圧力を感じて俯く私。
一人ひとりの意見をとりあえず配られたA4用紙に箇条書きで書こうとしたが、目の前に後藤くんがいることが気になり、指が震えて上手く書けない。
……どうしよう。
そう焦っていると次第に頭の中も真っ白になってきて、みんなの意見を飲み込むことすらできなくなった。
震える指。動かせないペン。全身から噴き出す汗。
そんな私に気づいたのか、隣に座っていた吉浜くんが声を上げた。
「書記はやっぱり俺がやるよ。俺、意見まとめるの得意なんだ」
「えっでも吉浜くんは進行役もあるし……」
そう言った花井さんと目が合い、無言の圧力を感じて俯く私。