10歳差の王子様
ピンポーン、とチャイムを鳴らした。
すぐにドアが開いて、あさひが出て来た。
「あ、碧斗。どうしたの?」
「これ、回覧板持ってきた」
「あー、ありがとう。もらっとくね」
"どうしたの?"
はおれが聞きたかった。
目元の違和感…、強くなってた。
赤くなって、今まで泣いてましたってそんな顔してる。
「ん?なぁに?あ、遊んでく?ゲームでもしよっか!今日は負けないから!」
じっとあさひの顔を見るおれにいつもと変わらないように話す。
そんな作った顔見たくないのに。
「…あさひ、どうかしたの?」
「何が?どうもしてないよ」
いつもそうだ。
あさひは絶対おれの前では弱音を吐かない。
おれはそれがすごく悔しい。
「碧斗?」
なんであさひは何も言ってくれないんだろう。
俺が子供だから?
あさひより全然チビだから?
おれがあさひにできることって何なの?
すぐにドアが開いて、あさひが出て来た。
「あ、碧斗。どうしたの?」
「これ、回覧板持ってきた」
「あー、ありがとう。もらっとくね」
"どうしたの?"
はおれが聞きたかった。
目元の違和感…、強くなってた。
赤くなって、今まで泣いてましたってそんな顔してる。
「ん?なぁに?あ、遊んでく?ゲームでもしよっか!今日は負けないから!」
じっとあさひの顔を見るおれにいつもと変わらないように話す。
そんな作った顔見たくないのに。
「…あさひ、どうかしたの?」
「何が?どうもしてないよ」
いつもそうだ。
あさひは絶対おれの前では弱音を吐かない。
おれはそれがすごく悔しい。
「碧斗?」
なんであさひは何も言ってくれないんだろう。
俺が子供だから?
あさひより全然チビだから?
おれがあさひにできることって何なの?