「孤高の悪女」で名高い悪役令嬢のわたしは余命三か月のようなので、最期に(私の想い人の)皇太子の望みをかなえてあげる予定です。なにか文句ある?
こんな調子でカサンドラに味方し、アポロニアを虐めたりひどいことをしたりする先生たちをことごとく侮辱した挙句に追いだしてしまった。
生徒たちの前で論破したり、ぜったいに応えられないような質問攻めにしたり、とにかく大恥をかかしたのである。
もっとも、全員が全員ではない。一人か二人はまともな人がいて、本来の意味での指導を行っている。
そういう先生の授業にはおとなしくしている。
というわけで、教えてくれる先生がどんどん減っていく。しまいには、授業するのが、困難になった。
皇太子妃候補の為の修行を続けることが難しくなってきたみたい。
「バッハシュタイン公爵令嬢のせいです。彼女は、ことごとく理不尽な言いがかりをして先生たちに恥をかかせ、追いだしてしまったのです」
コルネリウスが様子を見に来たとき、シュナイト侯爵夫人は声高に訴えた。
「このままでは、伝統ある皇太子妃育成の機会が失われてしまいます」
侯爵夫人は、メガネの下の目をハンカチで拭いつつ切実に訴え続けている。
「他の候補から、先生方の指導が悪かったときいていますが?」
コルネリウスは、すまし顔で言った。
生徒たちの前で論破したり、ぜったいに応えられないような質問攻めにしたり、とにかく大恥をかかしたのである。
もっとも、全員が全員ではない。一人か二人はまともな人がいて、本来の意味での指導を行っている。
そういう先生の授業にはおとなしくしている。
というわけで、教えてくれる先生がどんどん減っていく。しまいには、授業するのが、困難になった。
皇太子妃候補の為の修行を続けることが難しくなってきたみたい。
「バッハシュタイン公爵令嬢のせいです。彼女は、ことごとく理不尽な言いがかりをして先生たちに恥をかかせ、追いだしてしまったのです」
コルネリウスが様子を見に来たとき、シュナイト侯爵夫人は声高に訴えた。
「このままでは、伝統ある皇太子妃育成の機会が失われてしまいます」
侯爵夫人は、メガネの下の目をハンカチで拭いつつ切実に訴え続けている。
「他の候補から、先生方の指導が悪かったときいていますが?」
コルネリウスは、すまし顔で言った。