闇堕ちしたエリート医師は一途に禁断の果実を希う


「じゃあな、おやすみ」

 こくりと頷いた小手毬を満足そうに見下ろして、自由は陸奥に「あと、お願いします」と会釈して、早足で去っていく。
 小手毬は自由の背中が消えた後も、いつまでもいつまでも、追いかけたそうに、病室の扉を睨みつけている。
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