雨宮課長に甘えたい  【コンテスト用】
 幸せな夢を見たと思って、目を開けると目の前に拓海さんの端正な寝顔があった。掛布団の下は私も拓海さんも何も身に着けていない。さらに拓海さんの逞しい腕が私の腰を抱くように巻かれていた。

 昨夜の事を思い出して、にやけちゃう。拓海さんに抱かれたのは夢じゃなかった。
 朝から幸せ過ぎる。スリスリと拓海さんの裸の胸に顔を押し付け、拓海さんの匂いを鼻いっぱいに嗅いだ。落ち着くいい匂い。なんでこんなに拓海さんはいい匂いがするのだろう。

「何してるの?」
 頭の上で眠そうな声がした。
 あ、拓海さんが起きた。

「幸せを噛みしめている所です」
 クスッと拓海さんが笑う。
「確かに幸せだね」
 大きな手が優しく私の頭を撫でてくれる。
「困ったな。奈々ちゃんが可愛すぎてずっとベッドにいたい」
 拓海さんもなんか、甘さが増している。これが結ばれた後の男女の甘さかと思うと、顔がにやけちゃう。

「ベッドにいて、何をするんですか?」
「くっついていたい」
「それから?」
「エッチな事もしたい」
 拓海さんが私の耳に直接吹き込むように囁いた。
 昨夜の事を思い出して、子宮がキュンってする。
「もう、拓海さんのエッチ。あ、そう言えば拓海さん」
 昨日から気になっていた事があった。
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